おはようございます。
神戸トータルマナー教育センター講師の堀内です。
神戸では激しい雨もようやく収まり、今日は曇り空です。⛅
これだけ雨が続くと、梅雨明けが待ち遠しいですね。
ちょうどこの時期は、お中元の時期でもあります。
そこで、今回は、お中元の由来やマナーを送り状の書き方と共にお伝えします。
お中元の由来
中国の道教の教えと日本のお盆の行事が結びついて生まれました。
古来中国では、1月、7月、10月の各15日をそれぞれ「上元」「中元」「下元」と呼び、
季節の変わり目を祝うために神様に食物を供えて人々をもてなす年中行事がありました。
ちょうど中国の「中元」が日本のお盆の行事と結びついて、
先祖への供物を親類などに配ったことから「お中元」が始まりました。
それが今では、日ごろお世話になった方への贈り物として行われるようになっています。
お中元の時期
7月初めから15日頃までに送るのが一般的。
ただ、地域によっても違い、関西地方は8月初めから15日頃まで。
7月15日を過ぎたら「暑中御見舞」、
立秋(8月7日頃)を過ぎ8月末までは、「残暑御見舞」として贈る。
お中元にふさわしい品物🎁
①相手の家族構成や好みを考えて選ぶ。
②相手が気に入ってくださったら、毎年同じ品物でもよい。
③子供の多い家は、ジュースの詰め合わせ、クッキー、フルーツなど。
④夏を感じさせるもので選ぶなら、そうめんや、生ビール、ゼリーなど。
⑤よく使うものなら、洗剤、食用油など。
「お中元」のマナー
①1度お中元を始めたら、基本的には贈るのを止めてはいけない。
また、前年より値段を下げた品物を送るのは失礼。
理由 元々親族の間で行っていた長いお付き合いの中で生じる贈答だから。
なので、お中元を始めるときは、
贈る方と今後長くお付き合いするかをよく考えてから始めるほうがいい。
たまたまお中元の時期にお世話になった方には、
表書きは「お中元」にせず「御礼」とした方が無難。
②贈る相手が喪中の時でも、贈ってよい。
理由 感謝を表す贈答で慶事には当たらないから。
ただ、先方の身内が亡くなり四十九日の忌明けになっていない場合は、
時期をずらして「暑中御見舞」、「残暑御見舞」を贈る。
③品物に付ける「掛け紙」は、生ぐさものを贈る時は、「のし」を付けないで送るのが正式。
理由 「のし」は、アワビをのばして干しアワビにしたものなので、生ぐさものが重ならないように。
④贈られる側は、基本的にはお返しをしなくてもよい。
ただし、品物がつき次第先方に連絡を入れお礼を述べる。
その上で、お礼状を送るとより丁寧。
⑤贈る際、配送する場合、贈る気持ちを伝えるために品物に「添え状」をつけるか、
品物が届く前に「送り状」を郵送する。
「送り状」の書き方ポイント
①日ごろお世話になっている方への手紙なので、必ず感謝の言葉を入れること。
②いつ品物を送ったのか分かるようにする。(いつ届くかも分かれば入れる。)
*写真は「送り状」の例文
最近は、何事も簡素化され、「お中元」をする方が減っていますが、
それでも日本ならではの季節の贈り物として、日ごろお世話になっている方には
感謝を表現する一つの方法として活用されてはいかがでしょうか?